外壁塗装

最近の流行の外壁はなんと言っても窯業系サイディングボードです。デザインも豊富で工場で塗装されたタイル調のボードなどは、非常に意匠性が高いデザインが可能です。

しかし、そのサイディングボードのカタログにも記載されていますが、必ず塗装によるお手入れが必要な外壁材です。

モルタルの外壁は昔からたくさんの住宅で採用されています。外壁自体の蓄熱性も低く、断熱効果も高い外壁ですがどうしてもひび割れが出てしまいます。ひび割れが発生するとそこから漏水が起こります。水が内部に入るということです。

内部にはラス網という金網が張ってあり、その網にモルタルが絡みつき落ちないような構造となっていますが、このラス網も水が入ると簡単に錆びてしまいます。錆びると体積が増えますので、ひび割れそのものが膨らんできます。さらに大きくなったひび割れから漏水が進行します。ほっとくと外壁の部分的な落下につながります。    

ＡＬＣボードという外壁があります。日本語で言うと軽量気泡コンクリートボードと言います。旭化成のパワーボードとかへーベルライトという外壁材は有名ですね。無機質材料を用いているため、耐火性能にすぐれ、無数の気泡の働きで高い断熱性能、防音性能を示します。

塗料の種類は大きく分けると水性塗料と溶剤塗料に分けられます。水性塗料は薄める液は水、刷毛を洗うのも水という具合に水で溶ける塗料です。臭いがほとんどしないのが特徴です。溶剤塗料は薄める液はシンナー、刷毛を洗うのもシンナーという具合にシンナーで溶ける塗料です。一般的な比較では水性塗料よりも溶剤塗料のほうが寿命が長いと言えます。

塗料はメーカーに注文すると主剤だけで届く一液塗料と主剤と硬化剤とセットで届く二液塗料があります。一液塗料は主剤をそのまま塗ると自然に固まって塗装膜になるように作られています。二液塗料は主剤に硬化剤を混ぜてから塗ることによって強制的に固めて塗装膜になるように作られています。どちらが強いか、長持ちするかというと当然二液塗料となります。

塗料は大きく分けるとアクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料が住宅用塗料では使われています。それぞれ耐候性とか耐薬品性とか密着力とか得意分野がありますが、一般的には長持ちする塗料とはアクリルよりはウレタン、ウレタンよりはシリコン、シリコンよりはフッ素となっています。

また、当社で扱っている水性塗料で無機塗料というのがあります。水性でありながらフッ素塗装に近い寿命が期待できる塗料です。

サイディングであれモルタルであれ下地剤を１回ぬってから上記の塗料を２回塗るという３回塗り仕上げが一般的です。その下地剤も塗る対象物や仕上がりのイメージによってどういったものを使うか選択します。

代表的なものにシーラー系、サーフェーサー系、フィラー系があります。シーラーは接着剤的な機能に特化した下地剤です。シーラーそのものでは厚みはほとんど付きません。サーフェーサーはシーラーに多少仕上げを滑らかにしたり多少の膜に厚みを付けることができます。フィラーはかなり下地に厚みを付けるような使い方をします。

たとえば厚みを付けることで新たな模様を付けることもできます。